美容サロンの開業を考えていても、資金面で不安に感じている人もいるのではないでしょうか。自己資金が不足している場合は、資金調達を行う必要があります。そこで今回は、美容サロンの開業に必要な費用および、おすすめの資金調達方法をご紹介します。
美容サロンの開業にはいくらかかる?
美容サロンを開業する場合、一体いくらくらいの予算を見込めばいいのでしょうか。お店の規模によっても異なりますが、開業に必要な資金の目安についてご紹介します。
美容サロンの開業時は何にお金がかかる?
美容サロンの開業でお金がかかるものは以下の6項目です。
- 店舗の賃貸にかかる費用
- 内装エステ器具、備品
- 事務用品
- 広告宣伝費
- 人材採用費
施術に必要なエステ器具を用意することはもちろん、ソファやテーブルといった内装用品に買い揃える必要があります。癒しの空間を求めている人も少なくないため、コンセプトに合うものをしっかりと選ぶことが大切です。
また、場合によっては必要資金がゼロになるものもあります。
たとえば、店舗を自宅に構えれば賃貸費用はかかりません。さらに、最初は小規模で従業員を雇わないのであれば、人材採用費も削れるでしょう。どのような美容サロンを開業するのかによっても、開業時に必要な費用は大きく異なります。
開業資金の目安はどれくらい?
美容サロン開業資金の目安は以下を参考にしてみてください。
項目 | 費用 |
店舗の賃貸にかかる費用 | 0万円~240万円 |
内装 | 20万円~200万円 |
エステ器具、備品 | 10万円~100万円 |
事務用品 | 10万円 |
広告宣伝費 | 30万円 |
人材採用費 | 0万円~50万円 |
合計費用 | 70万円~630万円 |
店舗を賃貸にするか自宅にするか、内装にどこまでこだわるのか、エステ器具をどうするのかなどの違いによって、必要となる開業資金が大きく異なります。
また、あくまでこの金額は一例に過ぎません。
ご自身の資金計画に合わせて、無理のない費用で開業しましょう。
美容サロン開業におすすめの資金調達方法
美容サロンの開業にはたくさんの資金が必要です。しかし、この資金はすべて自分で貯金しておかないといけないわけではありません。おすすめの資金調達方法をご紹介します。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫とは、国が出資している金融機関のことです。中小企業や個人事業主などに対して、資金調達などの支援を行っています。他の金融機関に比べて金利が低く、審査にも通りやすいのが特徴です。融資や事業の相談や、アドバイスもしてくれます。
女性・若者・シニア起業家資金
美容サロンの開業を目指している女性も少なくないでしょう。そこでおすすめしたいのが日本政策金融公庫の「女性・若者・シニア起業家資金」という制度です。女性の借り入れ実績も多く、美容サロン開業にはぴったりの資金調達方法です。
新総合融資制度
「女性・若者・シニア起業家資金」は事業開始から7年以内、女性、または35歳未満、55歳以上の男女が対象です。この融資条件に当てはまらなくても「新創業融資制度」は、担保や保証人が必要ありません。ただし、金利が高くなるデメリットもあります。
補助金や助成金
補助金・助成金は、国が開業や労働環境を支援する制度です。金融機関の融資とは違い、返済する必要がありません。補助金・助成金の種類は数多く存在します。要件を満たせば美容サロンの開業にも活用できるものがあり、その代表的な例をご紹介します。
トライアル雇用助成金
職業経験、技能、知識の不足などにより安定的な就職が困難な求職者に対して、一定期間試用雇用した事業に対して支払われる助成金です。要件および支給額は以下の通り。
【受給するための要件】
- 生活保護受給者、ホームレス等の安定的就職が困難である求職者を、ハローワーク・紹介事業者等の紹介により雇い入れること
- 原則3カ月のトライアル雇用をすること
- 一週間の労働時間が他の通常労働者と同等であること
【支給額】
対象求職者に対して、以下の金額が支給されます。
通常 | 4万円 |
対象者が一人親で子どもがいる場合 | 5万円 |
参考:トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)|厚生委労働省
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者が行う販路開拓や生産性向上の取り組みに必要な経費の一部を支援する制度です。たとえば、新規顧客のためのチラシ作成・配布といった広告費に使用できます。補助対象および補助額は以下の通り。
【補助対象】
・会社および会社に準ずる営利法人
・個人事業主
・一定の要件を満たした特定非営利法人
【補助額】
補助率:対象経費の2/3以内
補助額:上限50万円。(複数者が連携した共同設備投資等は、補助上限500万円)
まとめ
美容サロンの開業は決して難しいものではありません。初期費用さえ準備できれば、開業届を出すだけで、自分のサロンを持つことができます。しかし、初めての経営で資金調達など分からないことも少なくないでしょう。一人で考えずに第三者からアドバイスを受けることが大切です。ぜひあなたの開業の悩みを、専門家に相談してみてください。